ファシリテーションを学ぶ際にまず躓いたのが、この「コンテンツとプロセス」という概念。
『ファシリテーターは話の中身(コンテンツ)ではなく、その過程(プロセス)に着目し、介入するのです。』
これだけ聞くと、「ふんふん、そうなのね」と分かったつもりになっていたのですが、実際に会議などを想定して考えたときにはコンテンツとプロセスがごちゃごちゃになってしまい・・・
結果、「何でこれをしてるんだっけ?」と目的を見失う始末。
そんな話を代表としていたら、分かりやすい表現をしてくれました。
例えば、演劇で言うと「公演(舞台での上演)」がコンテンツ。
そのために、「脚本書いて、照明や音響、舞台美術や衣装を準備して、練習して、そのために話し合って・・・」という段取りがプロセス。
アルバイトを雇うとしたら、「当日の作業」がコンテンツで、「事前の手配や道具などの準備」などがプロセス。
そこで重要なことは、「人が集まって何かをする」というときにはこのコンテンツとプロセスという二つの掛け合わせによってその「質」が決まることです。
演劇であれば、練習不足だと本番の公演もイマイチかもしれません。(逆にコンテンツが良くなかったらそれはそれでイマイチですね。)
アルバイトであれば、アルバイトが来てから道具を揃えたりしていたら、当日終わらせて欲しかった作業が終わらないかもしれません。
なのでプロセスが重要になるのです。
こう考えると当たり前なのですが、これが会議やマネジメントの現場などでも必要だということが良く分かっていなかったので、学び始めた当初は「コンテンツとプロセス」の違いが曖昧になり、目的を見失う結果につながっていたようです。
そうなんです、会議やマネジメントにも「コンテンツとプロセス」があり、どちらかをないがしろにすると質が落ちるんですね。
会議などでは必要な段取りはしているものの、その段取りが形式化していることが多く、自分も会議内容に関わったりしていたものだからコンテンツとプロセスを分離出来ていませんでした。
また、会議やミーティングの場合は、その最中のプロセス(話し合いの道筋)も重要になってきます。
会議の場合、会議自体がプロセスの一部ですからね。
いまだにコンテンツとプロセスがごちゃごちゃになったりしますが、これは場数を踏むしかないと思うので、できるだけ俯瞰する視点を忘れずに取り組んでいきたいと思います。