過半数の賛成など、多数の賛意を持って決定するやり方です。
明確でわかりやすくはっきりした決定ができますが、多数派は「勝ち」、少数派は「負け」の意識につながることがよくありますので、留意が必要です。
十分な話し合いがなされないまま、投票のような形で決定すると、お互いの判断理由や選択肢のメリット・デメリットが十分に俎上に上がらないまま意思決定をすることになります。この場合、実行段階で問題が生じることが少なくありません。
また、一定時間討議を重ねた上での多数決においても、少数意見に回った側には「敗北感」が残って、実行段階では消極的になってしまうこともよくあります。
全員の合意による決定です。合意とは、必ずしも意見が一致することではなく、異なる意見を持っていても、納得して決まった意見を支持するということです。
そのためには、それぞれの意見の理由や背景も含めて、「言い尽くした・聴き尽くした」状態になることが大切になります。
話合いの土台としては、意見は違っても、そのテーマに真剣に向き合う同志として互いを尊重し合うことが必要になります。
時間はかかりますが、オープンな話し合いを通じて相互理解が深まり、実行段階では全員が同じ目的意識を持って取り組むことにつながりやすくなります。
全員の意見が全く一つになることです。
しかし、たとえ同じ組織に所属しているとしても、生い立ちや経験などは人それぞれ異なりますので、ものごとの判断基準は異なることが普通です。
厳密に考えると、これは不可能に近いのではないかと思います。
「組織における意思決定について」、いかがでしたでしょうか。
ファシリテーション講座などでは、限られた時間の中で簡単に触れるだけのことが多いので、「意思決定」にテーマを絞って書いてみました。