「聞く」と「聴く」はどう使い分けていますか?
「聞く」は「物音を聞く」「話し声が聞こえる」のように、音や声などが自然に耳に入ってくること。
音や声を耳に感じ認める意。
「聴く」は「講義を聴く」「国民の声を聴く」のように、積極的に耳を傾けること。
聞こえるものの内容を理解しようと思って進んできく意。
このような意味で表記を分けることが一般的のようで、
「聞く」と「聴く」の使い分けの例としては、次のようなものがあります。
●音楽をきく
・お店や何か作業をしているときにBGMとして音楽を流している場合は「聞く」
・音楽鑑賞のように作曲家や作詞家が表現したいことにまで思いを馳せている場合は「聴く」
●授業や講義をきく
・教科書を見ながらなんとなく聞いている場合は「聞く」
・能動的に集中している場合は「聴く」
「聞」「聴」は、きく姿勢によって使い分けがありますね。
ではコミュニケーションにおける、「聞く」と「聴く」はどうでしょうか。
会話はよくキャッチボールに例えられますね。
実際にキャッチボールをやってみるとわかりやすいのですが、
投げる方が下手でもキャッチする方がうまいとボールを捕らえることができます。
キャッチする方の腕前が試されるところですね。
コミュニケーションにおいても同じで、キャッチする、
つまり「きく」が大切なのです。
「聞く」と「聴く」の使い分けは、自分の判断が含まれるかどうかだと思います。
たとえば「新規事業だけど、やっぱり時間がかかりすぎるよね」という話になったとして、どう答えていくでしょうか。
「そうですね」と同感したり、「そうは思いません」のように反対意見を伝える、
相手の話・言葉に対して関心を向けて判断しているものは「聞く」ではないかと思います。
「やっぱり時間がかかりすぎる」に対して、自分とは異なる考えだとしても、
まずは判断せずに受け止めてから「そういう考えなんですね。そう思った理由を教えてください」のように、
相手の考え方に対して関心を向けてもっと詳しく知ろうとすることが「聴く」ではないでしょうか。
話している中での「きく」姿勢や返答の仕方で、相手は安心したり、信頼を深めたりします。
「聞く」と「聴く」、状況に応じて使い分けたいですね。
スタッフイノウエ