スタッフのひとりごと:専門的な表現には注意が必要

特定の文脈や場面で使用される言葉の意味、専門的な表現には注意が必要です。

 

対話を説明する際に使う「吊るす」。

英語にすると「suspend」ですが、「下に吊るす」ということから
「宙ぶらりんにする」が転じて、「保留する」という意味があります。

物体を下に吊りさげるという物理的な意味から、
物事を一時的に保留するという抽象的な意味に変化したものです。

デヴィッド・ボームの本から引用した表現として使用することがあのですが、
この場合の意味は、対話の相手と自分との間に
どちらから見てもわかるような状態にしておくことです。

つまり「吊るす」は、対話の内容や状況を宙ぶらりんに保留し、
参加者全員が共有して理解・認識ができる状態に保つという意味で使用しているのです。

 

対話では参加者が、互いに理解・認識して共有することで、
より深い理解や新しい発見が生まれることがあります。

そのため「吊るす」は、対話において重要な概念です。

対話についての本を読んでいると目にしたことがあるかもしれませんが、
はじめて音だけで聞いたりするとイメージしにくいものだと思います。

 

同じように日常会話ではあまり使用されず、
特定の文脈や場面で使用される専門的な表現は多くあります。

言葉の意味は、使う文脈や場面で変化するので
その場に参加する全員が「共通認識として使用方法を理解しているか」はとても大事ですね。
 

スタッフイノウエ