私たちが活動していく上では、1人ですべてが完結することの方が稀であり、様々な人とのかかわりの中で成り立っているものです。
また、その各々の場面で、大小の意志決定を重ねながらものごとが進んでいきます。
意志決定の方法は様々ありますが、そこで決まった内容を踏まえて実行に移されて行きますので、多くの人がその決定に影響を受けていると言えるでしょう。
だからこそ、「いつ、どこで、だれが、どのような理由で、どのように決めたのか」などの意志決定に関するプロセスが曖昧な場合は、どんな組織においても、不満の声が聴かれることが少なくないようです。
また、意志決定のやり方の良し悪しと、決定した内容から生じた結果の良し悪しは、本来分けて考えるべきものです。
しかし、結果が良ければ意思決定のプロセスも決定された内容も問われることがなく、結果が悪ければ両方が問題視されることが多いようにも見受けられます。
組織のリーダーにとって、意志決定に関するコミュニケーションを円滑にすることは、欠かせないことだといえそうです。
どんなに良い施策が決定されても、履行段階での活動が円滑にいかなければ、臨んだような結果は得られないことでしょう。
「決めること」も大切ですが、それ以上に、「決まったことが実行されること」が重要ですので、関わる当事者が前向きに取り組めるマインドが整うような決め方を心掛けていきましょう。
第2回、第3回で紹介する「意思決定の型」には、それぞれ一長一短があります。
決定すべき内容、与えられた時間、メンバーの数や質、組織風土など次応じて、その状況において最もふさわしいと考えられる方法を選択するように努めましょう。
「いつ、どこで、だれが、どのような理由で、どのように決めたのか」が分からないと、メンバーに不満や不信感が生まれやすくなります。
意思決定のプロセスが、メンバーに均しく理解されているように心掛けましょう。
次回は、意志決定のやり方についてみていきましょう