「ルール」というと「正解」があるように見えて
そこから外れたら「それは対話じゃない」となってしまいますよね。
ここではルールではなく、「姿勢」などの表現を使いたいと思います。
以前このブログでも書いている聴く姿勢については
「こういう聴き方をしましょう」というようなルールとして設定したいわけではありません。
聴き方にもいろいろあるからです。
どんなものがあるかというと、語られた事実を話し手の言葉で正確に追うような形で聴く、
または相手の想いや感情・背景などに思いを寄せながら聴くという聴き方。
他にも相手の表情や仕草などの非言語の部分に注目しながら聴く、
聴き手である自分自身の中で反応するものを注視しながら聴くというような聴き方もあるでしょう。
対話的な関わりは、「これが対話である」という形から入ると難しいです。
ルールとして意識してしまうと、そこから外れたらいけないと考えて、とても窮屈になってしまいます。
まず良い対話の場の体験をしてもらうことがいいかなと思っています。
その中で「こういうのが対話なのか。こういう場っていいな」「こういう関わり方をするとすごくいいな」
と感じてもらってから対話を取り入れることをおすすめしたいです。
「対話とは何か」の大前提として、良い対話の場の体験は、
対話の場を作りたいという動機に繋がります。
「自分もそういう場を作りたい」
「自分もチームのメンバーとこんな関係でコミュニケーション取れるようになりたい」
というところからはじまる、その動機は一番大事です。
「対話をやりたい」という動機がなく、「これが対話である」という形から入ると
「対話っていっぱい覚えないといけないことがある」とか
「こんなの全部できない!」「会社でこんな風にやるのは無理」とか
何ともしんどいものになってしまいます。
「自分もやってみたい」「自分のチームでこんな関係ができたらいいな」と思えたら
「少しずつでも、できるところからちょっと手を入れていこうかな」
「自分の周りから関係作りちょっと考えていこうかな」というように変化が生まれます。
まずは体験、動機付け、それから良い対話や良い対話の内容に繋がってくると思います。
スタッフイノウエ