スタッフのひとりごと:良い対話とは何でしょう?

どのような対話が「良い対話」といえるのでしょうか?

 

ここで気をつけたいのは、「良い対話」と「悪い対話」というように、
単純に分けることは難しいということです。

繰り返しになりますが、対話の定義は扱う人によって異なります。

もしその誰かの定義から外れると、それは「悪い対話」となるのでしょうか。

状況や目的によっても「良い」とされる対話の形は変わるでしょうし、
対話がうまくいかなかったとしても、それを「悪い対話」とするのは
違うのではないかと思います。

ただ、対話がうまく進んだなと感じるときと、そうでないときには違いがあります。

その違いを知ることで、より心地よい対話をするためのヒントが見つかるかもしれません。


【良い対話の特徴】

・相手の話にしっかり耳を傾けている

どちらかが一方的に話すのではなく、お互いに話を聴き合う姿勢があるかですね。
「次に自分は何を話そうか」と考えてばかりでは、相手の言葉が耳に入ってこなくなってしまいます。
相づちを打ったり、うなずいたりしながら、相手の話をしっかり受け止めることが
対話を豊かにするでしょう。


・相手の考えや気持ちを尊重している

「そういう考えもあるんだね」「なるほど、そう感じたんだね」といった言葉を使うことで、
お互いに安心して話せる空気が生まれます。
「正しいか間違っているか」ではなく、「相手がどのように考えているのか」に意識を向けることが大切です。


・意見が違っても感情的にならずに話せる

人によって考え方は違うので、たとえ意見が異なったとしても、
それは「間違っている」のではなく、「自分とは違う」だけ。
意見が食い違ったときでも、感情的にならず「なぜそう思ったの?」と
お互いの考えを深めることができると、対話の質は高まります。
相手を否定するのではなく、「そう考えた背景を知りたい」と思うことが、より心地よい対話に繋がると思います。


・話がかみ合っている

例えばあなたが「最近、仕事が大変で…」と話しているのに、
相手が「この間の旅行が楽しくてさ!」と話し始めたらどうでしょう?
話の流れが途切れてしまい、それぞれが言いたいことを言っているだけの
状態になってしまいますよね。
相手の話の流れを受け止めながら、自分の話を繋げることが、対話の心地よさを生み出します。


・対話を通じて新しい気づきが生まれる

「話してみて、自分の考えが整理できた」「相手の話を聞いて、新しい視点を得られた」
という経験はないでしょうか?
対話は単に情報を伝え合うだけでなく、考えを深めたり、新しい発見をしたりする場でもあります。
お互いに「話してよかった」と思える対話ができたら、それは素晴らしい時間になるでしょう。

 

 

では、対話がうまく進まないなと感じるときには、どのような特徴があるでしょう?

【対話がうまくいかないときの特徴】

・どちらかが一方的に話している

どちらかが長々と話し続け、相手が話す隙がないとしたら、
それは「説明」や、場合によっては「説教」のようになってしまっているかもしれません。


・相手の話を途中で遮る

「いや、それは違う」「でもね…」と、相手が話している途中で言葉を遮ると、
相手は「自分の話をちゃんと聴いてもらえていない」と感じて、話すことを止めてしまうかもしれません。


・意見が違うとすぐに対立してしまう

価値観や考え方は人によって違うものですが、それを受け止める前に
「いや、それは間違っている」「そういう考えはおかしい」と言ってしまうと、対話はストップしてしまいますね。


・相手の気持ちを考えずに話す

例えば「なんでそんなこともできないの?」「普通はこうするよね」
といった言葉を使っているとしたら、それは相手を追い詰めてしまっている可能性があります。
対話には、相手が安心して話せる空気を作ることが大切です。

 

 

対話はお互いの考えや気持ちを共有し、理解を深めるものです。

対話がうまくいかないなと感じたときには、少し立ち止まって
「どうすればもっと心地よく話せるだろう?」と考えてみましょう。

・相手の話を最後まで聴けていたかな?

・「なるほど」「そうなんですね」と話を受け止められていたかな?

・意見が違ったときに、相手の考えを知ろうとしていたかな?


自分の話し方や聴き方を振り返って、少し意識を変えてみると、
対話の質が高まり、より心地よいものになると思いますよ。

あなたの新しい対話の形も見つかるかもしれませんね。

 

スタッフイノウエ