スタッフのひとりごと:対話を深めるために——話が脱線したとき

対話をしていて、気づけば話したかったこととは全く別の話題にという経験はありませんか。

脱線そのものが悪いわけではありませんし、それ自体は楽しいこともあります。

ただ「本当に話したかったことが話せなかった」となると、少しもったいない気もしますよね。

対話を深めるためには、 話が脱線したときに軌道修正が必要になる場合もあります。

無理に話を元に戻そうとすると、相手の気分を害してしまうこともあるかもしれません。

自然に心地よく話を元に戻せるといいですよね。

 

【なぜ話は脱線するのか?】

まず、どうして話が脱線してしまうのでしょうか? 
理由はいくつかあると思います。


①話しているうちに、新しい連想が生まれる

例えば「最近の働き方の変化について話していたはずなのに、いつの間にか旅行の話になっていた」というようなことです。
話を聴くうちに、違うことを思い出して、それを話したくなるのは自然なことです。


②関係のないエピソードに夢中になってしまう

「そういえば、前にこんなことがあったよ!」と体験談を話し始めたら、そちらがメインになってしまうことも。
話し手も聴き手も楽しくなって、つい脱線してしまいますよね。


③気まずさを避けるために話題をずらす

少し話しにくいテーマだと、無意識のうちに別の話題に移ってしまうことがあると思います。
「ちょっと都合の悪い話題だから、気づかないふりをしよう」と話をそらすこともあるのです。
 


【話の脱線を楽しむことも大切】

脱線そのものは悪いわけではないと思います。

時には話がそれたことで思わぬ発見があったり、新しい視点が得られたりすることもあります。

「対話は、どこかにたどり着くことが目的」と考えるのではなく、
「一緒に考えを深めるもの」と捉えると、多少の脱線も楽しくなります。

だからこそ、「軌道修正しすぎない」ことも大切だと思うのです。

「少し寄り道してもいいけれど、大事な話を忘れないようにする」というバランスを意識すると、
対話がより充実したものになるかもしれません。

対話は「正しく進めること」よりも、「お互いに気持ちよく話せること」を大切にしたいです。

話がそれても焦らず、「どうすれば心地よく元に戻せるか」を考えることで、
対話の質はぐっと高まるのではないでしょうか。

 

スタッフイノウエ